義兄弟パロー序章 ほんとうはお兄さんがいるのよ。そう聞いたのは母が亡くなる寸前だった。今際のときに、焦点のあわないうつろな目を天井に向けたまま、母はぽつとつぶやいた。――にいさん?…ええ、そう。お兄さん。前の夫が失踪したとき、一緒に連れて行ってしまったの。捜… 2025-08-03other